あいち fan

~自分の知らない地元は面白い~

fan情報(あいち赤味噌)

【GI登録:農水省のいう八丁味噌  と  カクキューさん、まるやさんの言う八丁味噌の差】

農水省の定義する八丁味噌 カクキュー&まるやの言う八丁味噌
生産地 愛知県 愛知県岡崎市八帖町(旧八丁村)
味噌玉 直径20mm以上、長さ50mm以上 握り拳ほどの大きさ
熟成期間

一夏以上熟成

(温度調整を行う場合は25°以上で

最低10か月)

天然醸造で2年以上

(温度調整は行わない)

仕込み桶 タンク(醸造桶)

木桶のみ

(約6トン仕込める大きさ)

重石 形状は問わない 重石は天然石を円錐状に約3トン積み上げること

 

【GI制度への素朴な疑問】

GI登録(地理的表示保護)制度は地域の伝統的な生産方法や気候・風土・土壌などの生産地等の特性が品質等の特性に結びついている産品の名称(地理的表示)を知的財産として登録して保護する制度だそうです。ですが、農水省の定義を見る限り、どうも地域の風土と結びつかない作り方まで八丁味噌にしてしまっているように感じます。

 

私の周りの手前味噌を作っている友人からは、「農水省の定義だと、自分の作る手前味噌も八丁味噌になるって事なのかしら?だとしたら、それって何か違う気がするんだけど」という声が出ています。私も手前味噌を作るので、その友人と同様の印象を持ちました。けれど、友人も私も八丁のそもそもの由来を地元民として正しく理解しているので、「自分の手前味噌は八丁味噌だ」と名乗ることはありません。

 

「愛知の味噌=八丁味噌とするのは」、全国的にそういう風に思われているから、そうしちゃっても問題ないんじゃないの?的なノリを感じます。けれど、それだと八丁味噌屋さんの何百年もの歴史や製法がゆがめられてしまうだけでなく、愛知の他の蔵元さんの歴史や製法、作り手としての誇り(屋号)が全部まとめて「八丁に塗り替えられてしまう」ようで、どうも嫌な感じです。

ホントに皆さん、八丁味噌になりたいんですかーーー??

 

ちなみに八丁味噌をよく知っている地元民からすると、八丁味噌はとても個性的な味わいの味噌です。個性が強い=手強いので、美味しく料理するには、それなりの工夫が必要です。だから、もう少しマイルドな個性を追求した味噌作りをしておられるお味噌屋さんがいるし、より手頃な値段でより多くの人に好まれるような味にした業務用や加工品で勝負しているお味噌屋さんもいます。色々あるから社名(屋号)で商品を選ぶ楽しみがあります。

GI登録の件は微妙な問題でしょうが、一地元民としてはGI登録するなら八丁味噌ではない、他の名前で穏便にと願っています。

 

 

私が食した事がお味噌屋さんの創業開始時期の情報(地元食の形成の推移を想像できると思います):

1337年(延元2年)  まるや八丁味噌   ・・・足利尊氏、後醍醐天皇の建武の新政から4年後。

1654年(正保年間) カクキュー八丁味噌・・1560年の桶狭間の戦い後、今川義元の家臣だった早川新六郎勝久が武士を辞め、その後数世代を経て、お味噌屋さんとして営業開始

1772年(安永元年)  イチビキ

1818年~1830年(文政年間)  伊藤商店 傳右衛門

1830年               ナカモ  (白味噌作りでスタートした面白いお店)

1861年               はと屋(ご先祖様は三河のお代官様。郷土史にもお名前あり)

1872年               南蔵商店 青木弥右衛門

1879年               中定商店

1928年               野田味噌商店 蔵元枡塚味噌

1927年               丸加醸造場

1950年               すずみそ醸造場

1952年               マルサンアイ株式会社

不明                    加藤醸造場

1956年               神谷醸造食品株式会社

まだまだ他にも知らずにお世話になっているお味噌屋さんはあると思いますが、ここまでで、すいません。今後も地元愛知の味噌業界が元気で、美味しくあるようにと祈念します。やっぱり味噌は地元産!

 

ご参考:  八丁味噌屋さんによるGI登録への異議申し立てに関する署名活動は継続中だそうです。

 

pdf 地理的表示保護制度の登録見直しの署名用紙 岡崎市外版.pdf (0.16MB)